
子供が読み書きを嫌がり、国語に苦手意識を持っている……
学年より下の教材でゆっくり学びたい



得意な算数は学年相当の授業では物足りないみたい……子供に合う通信教育を知りたい
本記事では、上記のようにお悩みの方に向け、無学年学習に対応しているおすすめの通信教育を解説します。
- 無学年学習に対応しているおすすめ通信教育
- 無学年学習の通信教育を受講するメリット・デメリット
- 無学年学習の通信教育を選ぶ基準
発達障害や軽度知的障害のある子供の場合、得意不得意の差が大きかったり、子供が理解できる内容から丁寧に遡り学習したいと考えることも多いのではないでしょうか。
- 学校のペースについていけない
- 子供が苦手な教科・内容を丁寧に学習してもらいたい
- 得意な分野や興味がある分野を伸ばしてあげたい
上記のように考える方には、無学年学習に対応している通信教育がおすすめです。
無学年学習であれば、苦手分野の遡りや得意分野の先取りをしやすく、子供の特性や発達度合に合った勉強をしやすくなるでしょう。
本記事では、無学年学習に対応したおすすめの通信教育や無学年学習のメリット・デメリットを紹介します。
発達障害や軽度知的障害向けの通信教育は「【保存版】境界知能・発達障害の小学生におすすめの通信教育10選」で紹介しています。


無学年学習に対応しているおすすめ通信教育4選
発達障害や知的障害の子供は得意・苦手にあわせて勉強しやすい無学年学習に対応した通信教育を選ぶことをおすすめします。
それぞれ詳しく解説していきます。
天神
- インターネット不要なので場所を選ばずに学習できる
- 一問一答形式や反復学習できるシステムなので繰り返し学習にぴったり
- 音声読み上げ機能やアニメ機能付きで識字障害がある子も学習しやすい
- 買い切り型で兄弟姉妹で使い回しできる!
天神は、発達障害や軽度の知的障害を持つ子供にも配慮された、家庭向けの学習教材です。



放課後等デイサービスやフリースクールなどでも採用されており、学習に困りごとのある子供たちが使いやすい設計になっています
天神が他の通信教育と大きく異なる点は、次のような特徴です。
- インターネット接続が不要である
- 一度購入すれば追加料金がかからない買い切りタイプである
- 教科書準拠と無学年式の両方に対応している
ネット環境が不要なため、実家への帰省時や外出先でも気軽に使える点も魅力です。
また、サブスクリプション型ではなく買い切りなので、月額料金は発生しません。
兄弟姉妹で利用しても追加費用がかからないため、子供が複数いる家庭にとっては非常にコストパフォーマンスの高い教材といえるでしょう。
通信教育の名称 | 天神 |
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提供会社 | 株式会社タオ |
対象学年 | 幼児~中学生 |
教材の種類 | パソコン・タブレット (買い切り型) |
オンラインが必要か | 不要 |
月額料金(目安) | 小学生1科目1学年あたり約3,666~4,400円相当 ※購入する科目数や学年によって、価格は異なります |
兄弟で兼用できるか | 可能 (追加料金なし) |
すらら
- 発達障害や軽度知的障害の特性に配慮したUI設計である
- 識字障害(ディスレクシア)の子供でも読みやすいフォントとなっている
- 対話型アニメで学習への興味を持たせやすい
- 専任のすららコーチに学習ペース・内容を相談できる
「すらら」は、発達障害や軽度知的障害、または境界知能のある子供でも無理なく取り組めるよう工夫されたオンライン学習教材です。
公益社団法人「子どもの発達科学研究所」との共同開発により、注意が散りやすい子供に配慮したシンプルで整理された画面構成となっています。
- フォント
- 行間
- 操作性
上記なども丁寧に設計されており、ディスレクシア(識字障害)のあるお子さんにも読みやすくなっています。
学習はアニメーションによる対話形式で進行し、興味を引きやすい工夫がなされているため、勉強に苦手意識のある子でも取り組みやすい点も魅力です。
さらに、無学年学習に対応しているため、苦手な単元を自分のペースで遡って復習したり、得意な内容をどんどん先取りしたりと、柔軟な学び方が可能です。



こうした成功体験が「できる!」という自信につながり、自己肯定感の向上にもつながります
加えて、学習ペースや内容については専任の「すららコーチ」に相談できる体制が整っており、保護者がすべてを抱え込まずに済むのも安心ポイントといえるでしょう。
通信教育の名称 | すらら |
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提供会社 | 株式会社すららネット |
対象学年 | 小学生~高校生 |
教材の種類 | パソコン・タブレット |
オンラインが必要か | 必要 |
月額料金(目安) | 8,000~10,000円 ※購入する科目数や学年によって、価格は異なります |
兄弟で兼用できるか | 可能 (追加料金あり) |
スタディサプリ
- 月額2,000円程度で小学生から高校生までの全教科・全学年の授業動画が見放題である
- 授業動画は再生速度を調整できる
- 小学生向け教材は問題演習も豊富に用意されている
スタディサプリは、小学生から高校生まで、全学年・全教科に対応した授業動画を視聴できるオンライン学習サービスです。
以前は「スタディサプリ=映像授業が中心で、演習は自分で補う必要がある」といった印象を持たれることもありましたが、最近では小学生向けの教材が強化され、演習問題も充実してきました。



例えば、国語ではタブレットを使って実際に文字を書く練習ができるコンテンツも用意されています
算数についても、図やアニメーションを使った視覚的な解説があり、文字だけでは理解が難しい子供でもわかるように工夫されています。
以前は「価格の安さが魅力だけど、内容はやや物足りない」「自分でどんどん学習できる子じゃないと割に合わない」と感じていたスタディサプリですが、今ではコスパがかなり上がっていると感じます!



授業の質やコンテンツの幅が大きく向上し、手頃な料金で幅広い学習が可能です
ただし、スタディサプリは完全オンライン型のため、タブレットやPCで学習を進める環境が必要です。
外出先や帰省先では学習できない恐れもありますし、保護者が見守っていないとゲームやインターネットで遊んでしまう子もいるでしょう。
子供の集中力や学習習慣に合わせて、見守りやルールづくりを工夫すると安心して活用できるはずです。
通信教育の名称 | スタディサプリ |
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提供会社 | 株式会社リクルート |
対象学年 | 小学生~高校生 |
教材の種類 | パソコン・タブレット |
オンラインが必要か | 必要 |
月額料金(目安) | 2,178円 ※毎月払いの場合 |
兄弟で兼用できるか | 可能 (アカウントを共有すれば) |
サブスタ
- プロの学習アドバイザーが一人ひとりに合わせた学習計画を作成してくれる
- 無学年学習+教科書準拠の教材なので苦手克服だけでなく、学校授業の予習・復習にも使える
- メールやLINEによるサポート体制が充実している
サブスタは、発達障害や軽度知的障害のある子供でも、無理なく取り組めるように配慮された、オンライン型の学習サービスです。
専門の学習アドバイザーが一人ひとりの理解度や特性を踏まえたうえで、最適な学習計画を提案してくれる点が特徴です。



受講を開始した後も「どこから学習を始めればいいのか」「どのくらいのペースで進めればいいか」といった悩みを保護者が一人で抱え込む必要がなくなります
プロのサポートがあることで、親の負担が大幅に軽減されるのは大きなメリットといえるでしょう。
また、サブスタでは無学年式の学習スタイルを採用しており、理解が不十分な単元を自分のペースで振り返ったり、得意な内容をどんどん先取りしたりと、柔軟な学び方が可能です。
通信教育の名称 | サブスタ |
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提供会社 | 株式会社サブスタ |
対象学年 | 小学生~中校生 |
教材の種類 | パソコン・タブレット |
オンラインが必要か | 必要 |
月額料金(目安) | 約7,900円~ |
兄弟で兼用できるか | 不可 |
無学年学習の通信教育を受講するメリット
無学年学習の通信教育を利用すると、以下のようなメリットがあります。
- 子供の得意不得意に応じて遡り・先取り学習できる
- 兄弟姉妹で共有で利用できるものもある
- 学習サポート機能が充実しているものも多い
それぞれ詳しく解説していきます。
子供の得意不得意に応じて遡り・先取り学習できる
無学年学習の通信教育を受講すれば、子供の得意不得意に合った学習をしやすくなります。
学年の枠にとらわれず、子供の理解度や発達段階に応じて自由に学べる学習スタイル
例えば、数字や計算は得意だけど、文字の読み書きが苦手な子供であれば、算数は先取り学習をして国語は遡り学習をするなども可能です。



無学年学習は、発達に偏りがある子供と相性が良いといえます
一方、教科書準拠の教材では「小1の〇月はこの単元」などのように学習内容がスケジュール化されています。
そのため、発達に遅れのある子供や偏りのある子供の場合、わからないまま次の単元に進んでしまったり、逆に簡単すぎて飽きてしまったりすることもあります。
兄弟姉妹で共有で利用できるものもある
無学年式の通信教育の中には、タブレット1台で複数アカウントを管理できるサービスもあります。
例えば、年の近い兄弟姉妹がいる場合、それぞれの進度に合わせて教材を利用できるので教材費用を節約可能です。



本記事で紹介した天神は買い切り型なので、兄弟姉妹も追加費用なく受講できます
学習レベルが年齢に直結しない障害児育児の家庭では、「お兄ちゃんは小3相当だけど、妹は小1相当の内容をやっている」といったケースも多く、共有利用できる無学年式の教材と相性が良いでしょう。
学習サポート機能が充実しているものも多い
無学年式の通信教育の多くは、教材を提供するだけでなく、学習サポート機能も充実しています。
タブレットを使った自動丸つけや読み上げ機能などだけでなく、専用のコーチやチューターがついて学習スケジュールの管理をしてくれるところもあります。
発達に偏りのある子供や遅れのある子供は、保護者が「育てにくい」「このままで良いのだろうか」と悩むことも多いはずです。



専用コーチがついてくれ学習ペースについて相談できれば、学習面に関しての悩みからは解放されやすくなるでしょう
無学年学習の通信教育を受講するデメリット
無学年学習の通信教育を受講すると、以下のようなデメリットがあるのでご注意ください。
- 教科書準拠でない教材も多い
- 自分で学習スケジュールを立てなければならない
- 先取り学習を頑張りすぎてしまう子供がいる
それぞれ詳しく解説していきます。
教科書準拠でない教材も多い
無学年学習の通信教育は「一人ひとりに最適化された学び」に重きを置いているため、学校で使われている教科書の内容に必ずしも準拠していないことがあります。
普通学級に通っている場合、本人の苦手を克服しつつ、何とか学校の授業レベルに追いついてほしいと考える保護者も多いでしょう。
無学年学習に特化した教材のみで勉強していると、本人のペースに合わせることはできるものの、学校の授業にはいつまでも追いつけない恐れがあります。
特性や発達の遅れが比較的軽く、何度も繰り返し学習すれば学校の授業についていける場合には、教科書準拠の通信教育を受講し予習・復習を丁寧にした方が良いケースもあります。



子供の発達度合や学習目的に合った教材を選ぶことが大切です
なお、本記事で紹介している無学年学習に特化した通信教育は、教科書準拠機能は付いているものの保護者による設定が必要なことがほとんどです。



進研ゼミ小学講座やスマイルゼミのように、自動で教科書に合った学習を行えるわけではないと理解しておきましょう
教科書準拠の通信教育については「【保存版】境界知能・発達障害の小学生におすすめの通信教育10選」の記事でも紹介しています。


自分で学習スケジュールを立てなければならない
無学年学習の通信教育は、自由に取り組める一方で「今日どこまで進めるか」「次は何をやるか」を子供自身や保護者が決めなければならないことも多くあります。
子供が学習を嫌がる場合や、不登校になってしまい自宅で学習をしなければならない場合には、スケジュール管理に悩んでしまうこともあるでしょう。
近年では、発達障害や知的障害の子供がいる家庭も共働き家庭であることが多く、日々のタスクに学習スケジュール管理が加わると生活が破綻する恐れすらあります。
無理なく継続するためには、最初のうちは一緒に取り組んだり、決まった時間に短時間だけ学習したりするなど、家庭に合った習慣を整えることが重要です。



サブスタやすららなど学習サポート機能付きの通信教育を受講するのもおすすめです
先取り学習を頑張りすぎてしまう子供がいる
意外な落とし穴として見過ごされがちなのが、無学年式の通信教育を利用していると、子供が頑張りすぎてしまうケースがあることです。
無学年学習は学年を超えて先取り学習できるので、子供が夢中になり「もっと先へ行かなきゃ」「たくさん進めたほうがいい」と思い込んでしまうこともあります。
発達に偏りのある子や自閉傾向のある子の中には、過集中になってしまう子もいます。
他には、完璧主義の子供やま真面目でがんばり屋タイプの子供は先取り学習することを目的としてしまうこともあるでしょう。
- 先取り学習をしているものの、内容が難しすぎて定着しない
- 苦手分野の勉強を嫌がり、得意分野ばかり進めてしまう
- 先取り学習の内容がわからず、落ち込んだり癇癪を起こしたりする
- 他の遊びや生活活動をせずに通信教育をやりすぎてしまう



過度な先取りは学習内容の定着を妨げるだけでなく、精神的な負担にもなりかねないと理解しておきましょう
親としては「勉強している=ありがたい」と思ってしまいがちですが、定期的に進度の確認や子供の理解度を確認しておくことをおすすめします。
近年では、タブレット型の教材も多く自動丸付け機能などにより、子供1人で学習を進められる教材も増えてきています。
このような教材は大人が手動で丸付けするより採点が機械的になるため、子供が「タブレットで丸になる解答」をひたすら暗記してしまい、学習が定着しないこともあるかもしれません。
無学年学習の通信教育を選ぶ基準
無学年学習の通信教育にはいくつか種類があるので、以下のような基準で自分に合ったものを選びましょう。
- 対応している学年・科目
- 利用料金
- 教科書準拠に対応しているか
- 兄弟姉妹で共有できるか
- 学習サポート機能の有無
それぞれ詳しく解説していきます。
対応している学年・科目
無学年の通信教育といっても、各社ごとに「対応している学年」や「扱っている教科」は異なります。
例えば、算数と国語のみ無学年学習に対応している場合や、小学生・中学生の範囲まで学習可能といった制限がある場合もあります。
発達に遅れのある子供や、反対に特定分野に強いお子さんの場合には、「現在中学生だが小学生の範囲からやり直したい」「得意な算数だけは先取りしたい」など、学びたい範囲に差があるケースもあるでしょう。



受講予定の通信教育がどの教科・学年に対応しているかを、事前にしっかり確認しておくことが大切です
また、中学・高校の範囲まで学べる教材もありますので、長期的な利用を視野に入れる場合は対応範囲の広さも確認しておくと良いでしょう。
利用料金
通信教育は継続して利用するものなので、ご家庭にとって無理のない価格であることも重要です。
無学年式の教材は月額2,000円前後から1万円近くまでと月額料金にかなりの幅があります。
また、タブレットやパソコンを購入する必要があるかなどでもトータルコストに差が出てくるでしょう。
本記事で紹介した通信教育の受講料金は、それぞれ以下の通りです。
天神 | 小学生1科目1学年あたり、3,666~4,400円相当 ※購入する科目数や学年によって、価格は異なります ※買い切り型 |
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すらら | 8,000~10,000円程度 ※購入する科目数や学年によって、価格は異なります |
スタディサプリ | 2,178円 ※毎月払いの場合 |
サブスタ | 7,900円~ |
教科書準拠に対応しているか
子供が普通学級に通っている場合、無学年学習だけでなく教科書準拠にも対応している通信教育を選ぶと良いでしょう。
特性のある子供や発達に遅れのある子供にとって、繰り返し学習をすることが大切だからです。



教科書準拠の通信教育を受講すれば、自宅での予習・復習もはかどり、学校の授業についていきやすくなるでしょう
ただし、無学年学習に特化した通信教育は、教科書準拠に対応しているものの、保護者が子供の学校や使用している教科書を設定しなければならないものもあるのでご注意ください。
兄弟姉妹で共有できるか
兄弟姉妹で1つの通信教育を使えると、コストパフォーマンスが高まり、教材選びの失敗リスクも軽減されます。
無学年式教材の中には、1つのアカウントで複数の子どもが利用できるものや、兄弟でアカウントを分けられるプランもあります。
例えば、本記事で紹介している天神は買い切り型であり、兄弟姉妹で共有できます。



家庭に複数の子どもがいる場合は、共有利用の可否や兄弟割引があるか確認しておきましょう
学習サポート機能の有無
発達に特性のある子供が通信教育を受講する場合、学習サポート機能付きのものを選ぶと良いでしょう。
各社によって、サポート機能の内容は異なりますが、大きく分けて以下の2種類に分類できます。
UIや学習方法についてのサポート機能 | ・自動読み上げ・動画解説・文字の拡大表示・音声ナビ・理解度に応じた出題調整 |
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学習計画作成や保護者向けのサポート機能 | ・学習スケジュールの作成や相談・子供の進捗を一目で確認できる管理画面 |
例えば、本記事で紹介した通信教育のすららでは、専門の学習コーチがついており、気軽にチャット相談などを行えます。
無学年学習に対応している通信教育についてよくある質問
最後に、無学年学習に対応している通信教育についてよくある質問を回答と共に紹介していきます。
- 無学年学習とは何ですか?
-
無学年学習とは、学年の枠にとらわれず、子どもの理解度や興味に応じて学べる学習スタイルです。
無学年学習では、得意分野の先取り学習や苦手分野の遡り学習などを行いやすいメリットがあります。
- 低学年の学習時間はどれくらいが適切ですか?
-
小学校低学年、特に入学直後の時期は、学習習慣を無理なく身につけることが大切です。
目安としては、1日10〜20分程度からスタートするのが良いとされています。
通信教育の中には「1回の学習が5分〜10分で完結」するよう設計されているものも多く、集中力が続きにくい子供でも取り組みやすい構成になっています。
【まとめ】息子も無学年学習に対応した通信教育を受講します
無学年学習の通信教育は、発達に特性のある子供や得意・不得意の差が大きい子供にとって、非常に相性の良い学習スタイルです。
子供の理解度や興味に合わせて学習を進められるので、無理なく学習を続けられます。
普段の学校の授業では苦手意識を感じていた子供も、無学年学習に対応した教材であれば成功体験を積み重ねられます。
本記事で紹介したおすすめの通信教育は、以下の通りです。



まずは資料請求や無料体験をしてみて、子供に合った教材を選ぶのが良いでしょう
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