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障害児育児ってお金がかかるのかな?
確かに、通院代や特別なケアなどに費用がかかる場合もあります
ただ、医療費は無料ですし手当をもらえる場合もあるので何とかなります!
本記事では、障害児を育てるのにお金はかかるのか実体験をもとに解説します。
子供に障害があるとわかると「無事に育ってくれるかな」「就活とかどうなるかな」と心配になると共に、育児にかかるお金も心配ではないでしょうか。
私も下の子が生後2ヶ月で急性脳症になり、今もリハビリや通院をしています。
子供が入院したときは子供の成長も心配でしたが、お金の不安もありました。
本記事では、実体験をもとに障害児育児にお金がかかるのかを紹介していきます。
なお、障害児を育てていて受け取れる補助や手当は「障害児育児でもらえる手当9つまとめ!成人後にもらえる手当まで解説」で解説しているのでご参考ください。
- 8歳娘・5歳息子を育児中
- 5歳息子は急性脳症の後遺症で軽度知的障害+弱視
- FP2級・Webライター歴8年
- 障害児育児にかかるお金(通院費など)
- 障害児育児にかかるお金(一見わかりにくい部分)
- 障害児育児でもらえるお金
【体験談付】急性脳症の後遺症持ちの子供にかかったお金
私の息子は生後2ヶ月のときに、発熱+けいれんで入院し急性脳症と診断されました。
どこまでが後遺症なのかはわかりませんが、現時点ではメガネが必要な視力と半年程度の知的な遅れがあります。
- 生後2ヶ月で約1ヶ月半の入院
- 1~3ヶ月に一度の通院(3つの病院)
- 月に1度のリハビリ
これまで上記の経験をしてきた中で、育児にどれくらいお金がかかってきたかを紹介していきます。
生後2ヶ月の入退院前後にかかったお金
生後2ヶ月で入院したときは東京都の乳幼児医療費助成制度を活用できたので、入院中の食事代以外の負担はありませんでした。
とはいえ食事代も数万円になりますし、他にも下記費用がかかりました。
内訳 | 費用 |
---|---|
入院費用・治療費 | 0円 |
入院中の食事代 | 約62,100円 |
搾乳機のレンタル費用 | 約17,500円 |
お見舞いの交通費・大人の食事代 | 数千円~数万円 |
退院後の薬・スポイト代 | 約1,500万円 |
それぞれ解説していきます。
入院費用・治療費
入院費用や治療費自体は東京都の乳幼児医療費助成制度を活用したので、自己負担はありませんでした。
我が子は1ヶ月半入院しPICU→個室→大部屋と移ったのですが、PICUと個室は子供の症状・病院側都合であり差額ベッド代はかかりませんでした。
入院中の食事代
入院中の食事代は1食460円です。
息子は約1ヶ月半(45日間)入院したので、1,380円×約45日=約62,100円かかりました。
治療してくれた医師や看護師にはもちろん言えませんが、夫婦で「高い粉ミルク代だなぁ……」と話していました。
お住いの自治体によっては入院時の食事代の負担軽減措置もあるようですが、我が家の場合は対象外でした。
- 指定難病
- 小児慢性特定疾病
- 1年を超える精神病床での入院
上記では入院中の食事代を一部軽減してもらえる場合があるので、お住いの自治体で調べてみることをおすすめします。
子供なので医療保険はいらないと思い加入していなかったので、負担でした
搾乳機のレンタル費用
入院中の子供が母乳を飲めるようになったとき、看護師さんに「免疫つけたいしママの母乳出なくなるのももったいないので搾乳して持ってきてください」と言われたので搾乳機も借りました。
- 搾乳機レンタル(2ヶ月):16,000円(参考:メデラ公式オンラインショップ)
- 母乳バッグ:約1,500円
ただ、ストレスか疲れていたからかわかりませんが、母乳の出が日に日に悪くなり途中で持っていくのをやめました。
お見舞いの交通費・大人の食事代
地味にかかるのが息子のお見舞いの交通費と食事代です。
息子が入院したときは新型コロナウイルス流行前の2019年の春であり、大人であれば面会もできました。
- 私たち夫婦
- 両親・義両親
- 弟や妹(義弟・義妹)
たまたま息子の入院先が私の実家と近かったので、ほぼ毎日、私か実家の誰かがお見舞いしていました。
- 駐車場代:1回100円
- ガソリン代
- 面会前後のコンビニ弁当代:数百円程度×お見舞い回数
息子が心配かつこれからどうなるか不安だったので当時は気にしていませんでしたが、今思うと結構負担です。
料理をすれば良かったのかもしれないですが、当時は片道1時間かけて病院にお見舞いして上の子も幼稚園に入園したてでいっぱいいっぱいで無理でした。
退院後の薬・スポイト代
退院後は7種類の薬が出たのですが、赤ちゃんだった下の子に飲ませるため医療用シリンジを購入しました。
シリンジは子供が5ヶ月になり離乳食を食べるタイミングまで使ったので、約2ヶ月半は使っていた計算です。
搾乳機や入院中の食事代と比べて可愛いもんですね
当時は息子が助かってくれただけで良いという気持ちと将来の不安でボロボロだったので、入退院前後のお金は気にしていませんでした。
ただこうやって振り返ってみるとすごくお金がかかっていますね!
幼稚園入園までにかかったお金
退院後の息子は健康で徐々に薬の種類も減らせるようになり、通院頻度も3ヶ月に1度になりました。
- 通院時の交通費
- 通院前後の昼食代
上記くらいしか、余分にかかっていません。
幼稚園も上の子が通っていた幼稚園に通うことができたので、バス代や制服代はむしろ節約できました。
幼稚園時代にかかったお金
4歳になる頃、メガネをかけることになったので購入費用がかかりました。
また、年中の1学期に加配を付けた方が良いと幼稚園に言っていただいたため、診断書をもらう際の文書代を払いました。
それぞれ詳しく解説していきます。
メガネ代
下の子は目が悪いため4歳になったときにメガネを作成しました。
ただ、子供の弱視や斜視など治療目的のメガネ代に関しては加入先の健康保険組合と自治体から補助金が出ます。
メガネは4万円強だったので、自己負担は数千円程度ですみました。
加配のための診断書代
年中の1学期に加配を付けた方が良いと幼稚園に言われ、診断書を作成してもらったので文書代として6千円かかりました。
他に習い事もしていなくリハビリは無料なので、それほどお金はかかっていません
オムツ代
息子は4歳半になるまで昼も夜もオムツを取れなかったので、他の子よりもオムツ代が余計にかかりました。
月々数千円程度かと思われます。
小学校にかかるお金
2023年時点で息子は年中なので、小学校入学以降は調べてわかった費用の内訳や相場を紹介していきます。
小学校入学準備費用は定型発達の子と大きく変わらない
定型発達の子であっても小学校入学時にはランドセルや学用品の購入でお金がかかります。
定型発達の上の子も10万円近くかかりました
小学校入学にあたり様々なものを揃える必要があるのは、定型発達の子でも障害のある子でも変わらないので費用面に大きな違いはないといえるでしょう。
徒歩通学が難しい場合は交通費がかかる
子供に障害があり特別支援学級や特別支援学校に行く場合、子供が自分で歩いていけないケースも多く通学の交通費がかかることも多いです。
とはいえ、特別支援教育就学奨励費には限度額もあり収入制限もあるので、すべての費用を賄えるわけではありません。
ちなみに、私が住んでいる自治体の特別支援教育就学奨励費の概要については下記の通りです。
申請する人 | 特別支援学校や特別支援学級に通う子供がいる保護者 |
所得制限 | あり (夫婦+子供2人の場合、世帯年収約730万円以上で支給されない) |
申請方法 | ①新入学時に全員が申請書を提出する ②審査の結果、世帯年収に応じて支給される |
必要書類 | ・就学奨励費の受給にかかる申請書 ・交通調書 ・支払金口座振替依頼書 ・所得確認書類(マイナンバー関係の書類など) ・特別支援教育就学奨励費の対象になる支払いの領収書・レシート |
参考:就学奨励事業のお知らせ
自分がその立場になるとわかりますが、障害児育児の支援に所得制限設けるの意味がわからないですよね……
障害児育児中の手当や支援の所得制限については、下記の記事で詳しく解説しています。
放課後等デイサービスにかかる費用
未就学のときは児童発達支援センターや療育園などで療育を受けていた場合、小学校入学後は放課後等デイサービスにかかるケースも多いです。
放課後等デイサービスでは、生活をする上で必要なスキルの習得や本人の困りごと解消を目指します。
放課後等デイサービスは療育同様に受給者証を取得すれば、自己負担額1割で利用可能です。
また自己負担軽減のほかに利用限度額も設定されているので、毎月費用がかかりすぎる心配はありません。
放課後等デイサービスの利用限度額は所得上限があり、下記の通りです。
収入状況 | 利用限度額/月 |
---|---|
生活保護世帯 | 0円(自己負担なし) |
市民税非課税世帯 | 0円(自己負担なし) |
前年度の世帯年収が890万円までの世帯 | 4,600円 |
前年度の世帯年収が890万円以上の世帯 | 37,200円 |
中学校にかかるお金
中学校に入ってからの教育費や育児にかかるお金は、本人の発達具合により全く予想ができないと思いました。
- 普通学級(通級)や特別支援学級、特別支援学校のどの学校に通うのか
- 部活に入るのか
- 卒業後の進路は考えているのか
例えば、障害の程度が重く受験勉強よりも自立支援が必要なレベルであれば、一般的な学習塾に通う必要はなく、定型発達の子より教育費がかからない可能性もあるでしょう。
反対に境界知能の子供で普通科高校に行くのであれば、個別指導の学習塾や家庭教師などきめ細やかな教育が必要な場合もあります。
中学校入学後から高校進学にかかるお金に関しては、子供の成長を見つつお住いの地域で情報収集することが大切です。
進学塾・家庭教師の費用
境界知能で通常級で過ごしており普通科高校を目指す子であれば、学校の授業についていけない分を塾や家庭教師でフォローする必要があります。
そのため、子供の特性や目指す高校のレベルによっては子供に合った指導をしてくれる個別指導の塾や家庭教師を見つけなければなりません。
過去に個別指導塾での講師や家庭教師経験がありますが、確かに集団塾ではついていけないであろう子も多かったです
集団指導塾と個別指導塾、家庭教師の費用相場はそれぞれ下記の通りであり、一般的には個別指導塾や家庭教師は集団塾よりも月謝が高くなります。
塾の種類 | 授業料(月額)相場 (中学3年生の場合) |
---|---|
集団指導塾 | 3~5万円 |
個別指導塾 | 4~7万円 |
家庭教師 | 2~8万円 |
家庭教師は授業料に幅があるのですが、大学生がアルバイトで家庭教師をするのとプロの家庭教師では月謝が異なるからです。
なお、境界知能や発達障害の子はより経験豊富であるプロ家庭教師に学ぶのが良いと個人的には考えます。
おすすめの通信教育については、下記の記事でも紹介しているのであわせてお読みください。
私立中学校の学費
子供の様子を見ていて「高校受験は難しそう」「少人数でのびのびと過ごさせたい」と考えた人の中には、中学受験を検討するケースもあるでしょう。
令和3年の文部科学省が行った「学習費調査」によると公立中学および私立中学の学習費総額はそれぞれ下記の通りです。
学校の種類 | 学習費総額(年間) |
---|---|
公立中学 | 約53万8,000円 |
私立中学 | 約143万6,000円 |
公立中学と私立中学では1年間で90万円の違いがあるので、子供を私立中学に行かせた場合「90万円×3年間=270万円」の費用がかかる可能性があります。
なお、中高一貫の私立に行かせた場合は高校も私立になるので、さらに教育費がかかることが予想できます。
高校にかかるお金
高校に関しても同様で本人の発達によって大きく変わってくるはずです。
- 進学
- 就職
上記のどちらの進路に進むかによって金額が変わってくるはずなので、情報収集と子供の発達を見守りたいなと思っています。
障害児育児にお金がかかると不安になる理由
子供に障害があるとわかったとき「お金がかかるのか」と不安になる人は多いはずです。
しかし実際には、福祉サービスが充実しつつあるので、医療費や療育にかかる費用負担は軽減されます。
とはいえ、障害児育児にかかるすべての費用が自治体や健康保険からの補助や手当で賄えるわけではありません。
これまで4年間、障害を持つ子を育てていて「障害児育児にお金がかかる」と感じた理由は下記の3つです。
- 育児にかかるすべての費用が補助・手当の対象になるわけではない
- 障害児のいる家庭では共働きが難しい
- 将来の見通しを立てにくい
それぞれ詳しく解説していきます。
育児にかかるすべての費用が補助・手当の対象になるわけではない
障害児育児では医療費に関しては助成制度があるので、自己負担の必要がないケースも多いです。
ただ医療費以外の細かな部分には、お金がかかると感じています。
- 入院中の食事代や差額ベッド代
- 療育や放課後等デイサービスの自己負担分
- その他、子供の困り感を解決するグッズなどの購入費用
上記は自治体の補助金や助成制度でも補助しきれず、障害児の家族の負担になっています。
障害児育児をしていてもらえるお金については「障害児育児でもらえる手当9つまとめ!成人後にもらえる手当まで解説」で紹介していますのでご参考ください。
障害児のいる家庭では共働きが難しい
子供に障害があり特別なケアが必要な場合、共働きが難しいケースもあるでしょう。
- 子供の預け先を見つけられず、母親が職場復帰できない
- 子供を短時間しか預けられず、パートしかできない
- 子供のケア・通院が必要であり、しょっちゅう仕事の休みを取らなければならない
上記のように、障害児を持つ親は働き方を制限されるケースも多いのではないでしょうか。
我が家は私が在宅で働くことによって、何とかなっている部分も大きいです
将来の見通しを立てにくい
定型発達や健常児を育てている家庭と違って、障害児育児をしている家庭は将来の見通しを立てにくいです。
- 何歳から共働きできそうか
- 何歳から子供は自立するのか、そもそも自立できるのか
- 子供の教育費にいくらかかるのか
見通しが立たないので、教育費や老後資金を結局いくら貯めておけば良いのか判断しにくく、考えるだけで疲れてしまう親御さんも多いのではないでしょうか。
障害児が大人になってからのお金の問題については「障害者がお金がないときの対処法|主な収入源2つと金額相場を紹介」の記事で詳しくまとめています。
障害児育児中の人は早めの資産運用が大切
障害児育児中の人が育児や将来かかるお金を考えるにあたり、下記が問題になります。
- いつから二馬力で稼げるのか予想できない
- 子供にいくらお金がかかるのか予想できない
- もしかしたら自分の老後資金だけでなく子供の将来のお金も用意しなければならない
上記の問題を抱えているため、貯金でコツコツ将来必要になるお金を貯めるのは現実的ではありません。
早めの資産運用や長期的な運用を考えるのであれば、2024年から始まる新NISAが適しています。
新NISAであれば、障害児を育てていても効率よく資産を増やせます
新NISAについては「【FP解説】障害者育児中の親に新NISAで運用をおすすめする理由」でも詳しく解説していますのでご参考ください。
障害児育児にかかるお金についてよくある質問
最後に、障害児育児にかかるお金について、よくある質問を回答と共に紹介していきます。
【まとめ】情報収集+少しずつ見通しを立てることが大切
障害児育児は育児にかかる費用や教育費が定型発達の子や健常児と異なる場合があります。
子供によって障害の程度も異なるので一概にいくらかかるとは言えません。
普段の育児やケアだけでも大変なのにいちから自分で調べるのは非常に大変なので、自治体やかかりつけ医、インターネットなどで効率よく情報を集めましょう。
また、将来の老後資金や子供にかかるお金に不安を感じているのであれば、新NISAで長期的な運用をしていくのがおすすめです。
新NISAは非課税期間が無期限になり1年に投資できる金額も現行制度より増えています。
自由度が高く目的に合った投資を行いやすいので、積極的に活用していきましょう。
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